耳鳴りについて
耳鳴りがして聞こえにくい
夜、静かな部屋にいくと耳鳴りが気になる
耳鳴りは多くの方が経験する症状ですが、中には強い苦痛を感じ、日常生活に支障をきたす方もいらっしゃいます。
ここでは耳鳴りについて詳しく解説します。
*耳鳴りは専門用語では耳鳴(じめい)と表記されますが、ここでは一般の方に分かりやすいように「耳鳴り」と表記します。
ガイドラインで「耳鳴」と表記されている場合はそのまま用いております。
犬山市羽黒にある「にわ耳鼻咽喉科クリニック」は、近隣の扶桑町や江南市などからも車でアクセスしやすい医院です。
「駐車場15台完備」「名鉄小牧線 羽黒駅から徒歩約9分」
当院では、最新のガイドラインに基づいた適切な診断と治療を行っています。

にわ耳鼻咽喉科クリニック
丹羽 正樹 副院長
愛知県犬山市羽黒で4代続く医師の家系として生まれ育ち、この故郷の医療に貢献します。
【所属・資格】
日本耳鼻咽喉科頭頚部学会 専門医(第13830号)
厚生労働省 補聴器適合研修会修了(第4230号)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医(登録番号 第7141号)
耳鳴りとは
耳鳴りとは、「周りでは実際には何の音も鳴っていないのに、自分にだけ音が聞こえる状態」のことを言います。
どれくらいの人が悩んでいるの?
- 実はとても身近な症状です: およそ10人に1〜2人(全体の10〜15%)が耳鳴りを経験したことがあり、決して珍しいことではありません。
- 重症化する人はごく一部です: その中で、「眠れない」「仕事に集中できない」など、日常生活に支障が出るほど重い症状に悩まされている人は、100人〜200人に1人くらい(全体の0.5〜1%)と、実はごく一部です。
「慢性(まんせい)耳鳴」とは?
耳鳴りが3ヶ月以上ずっと続いている状態のことを、日本では専門的に「慢性耳鳴」と呼んでいます。
耳鳴は大きく2つに分類されます:
1 自覚的耳鳴
本人にしか聞こえない音。耳鳴りの大部分がこれに該当します。
2 他覚的耳鳴
体の中で(筋肉の収縮や血流の音などが原因で)鳴っている音による耳鳴りです。聴診器などを使用すると外からでも音が聞こえます。
耳鳴りが起きる理由
耳鳴りの多くは、「聞こえづらさ(難聴)」がきっかけで始まります。(例外もあります)
ここでは、一番多い「難聴が原因の耳鳴り」について説明します。
1. 脳が「音のボリューム」を上げすぎてしまう
耳から入ってくる音の信号が少なくなると、脳は「音が足りない!もっとよく聞こう」と、自動的に音のボリューム(感度)を上げてしまいます。
その結果、普段なら気にならないはずの「脳の中のノイズ(雑音)」まで大きく強調されて聞こえるようになってしまいます。
耳鳴りがあるせいで聞こえにくいと思われる方が多いですが、実際は逆で、「難聴(聞こえづらさ)があるから耳鳴りが起こっている」ことがほとんどです。
2. 「気にすればするほど大きく聞こえる」悪循環
耳鳴りが始まると、脳がそれを「嫌な音だな」「怖いな」と判断してしまいます。
(原因がわからない得体の知れない音に対して脳が過敏になってしまう性質が誰にでもあります)
すると体や心が緊張し(自律神経の乱れ)、さらに耳鳴りに意識が集中してしまいます。
- 気にする ➔ 不安や緊張が高まる ➔ もっと耳鳴りが大きく感じられる
このように、「気にすればするほど、さらに耳鳴りが大きく聞こえてしまう」という悪循環に陥ることで、つらさが強まってしまうのです。
耳鳴りの原因になる病気と、くわしい検査が必要なサイン
1. 耳鳴りを起こす、主な病気
以下のような「聞こえ(聴力)に変化が起きる病気」に伴って、耳鳴りが現れることがよくあります。
- 突発性難聴(とっぱつせいなんちょう): 突然、片方の耳が聞こえづらくなる病気
- メニエール病: ぐるぐる回るめまいと、耳鳴りや低い音の聞こえにくさを繰り返す病気
- 加齢性難聴(かれいせいなんちょう): 年齢とともに少しずつ聞こえづらくなる状態
- 騒音性難聴(そうおんせいなんちょう): ライブハウスや工事現場など、大きな音を聴き続けたことで起こる難聴
- 慢性中耳炎(まんせいちゅうじえん): 耳の奥(中耳)の炎症が長引いている状態
2. 「念のため、くわしい検査」が必要な3つのサイン
基本的には心配のない耳鳴りが多いですが、以下の症状がある場合は、隠れた病気がないか専門的な検査(精密検査)を行う必要があります。
①片方の耳だけで耳鳴りと難聴が起こる
左右どちらか片方だけに症状がある場合、ごくまれに「聴神経腫瘍(ちょうしんけいしゅよう)」という耳の神経のコブ(良性の腫瘍)が隠れていることがあります。
②心臓のドクドクという拍動に合わせて聞こえる
「ザーザー」「ドクドク」と、自分の心臓のドキドキ(脈拍)と同じリズムで聞こえる耳鳴りは、耳の周りの血管の異常などが原因になっていることがあります。
③耳鳴り以外の「頭や顔の症状」がある
耳鳴りに加えて、「強い頭痛」「ひどいめまい」「顔のしびれや動きにくさ」などがある場合は、脳や神経のくわしい検査が必要です。
当院での治療方針
当院での検査と診察の流れ
初めてお越しの方でも安心していただけるよう、迅速かつ丁寧な検査を心がけています。
いつから、どのような音が、どちらの耳でするか、睡眠や仕事への影響など詳しく伺います。
どのような音が鳴っているかは「セミが鳴いているような」など擬音語を使用して率直に具体的に表現をしましょう。
特に「耳鳴がなっていることで、何に困っているか(聞こえにくい、眠れないほどつらい など)」を確認します。
特に困っていることに対して対応や治療が必要になるためです。
まずは鼓膜の状態をしっかり観察し、その後、耳鳴りの大きな引き金となる「聞こえの状態(聴力)」を詳しく調べます。
その結果、脳や耳に血管の異常や腫瘍など無いか調べるための検査(MRIやCT)が必要であれば信頼できる高度医療機関に紹介いたします。
現在の耳鳴り治療は、耳鳴りを完全に「ゼロにする(消す)」ことではなく、「鳴っていても気にならない状態(順応=体が慣れた状態)」を目指すことが基本となっています。
当院では以下の治療を組み合わせてサポートいたします。
1. 補聴器を使う(とても効果的です)
もし「聞こえづらさ(難聴)」がある場合、補聴器で補聴を行うことが耳鳴りの改善に大きく役立ちます。
耳に入る音が増えることで、脳が自動で上げていた音のボリューム(感度)が元に戻り、耳鳴りが自然と小さくなっていきます。
当院は補聴器相談医・補聴器適合判定の資格を持つ医師が診療しており、補聴器診療に力をいれております。
お困りのことがあればご相談ください。
2. 音響療法(おんきょうりょうほう)
シーンとした静かな場所にいると、耳鳴りはより大きく聞こえてしまいます。
音に包まれるような環境にいることが重要です。
- 静かな環境を避ける: 普段からテレビやラジオ、扇風機の音など、何かしらの「生活音」を部屋の中に流しておきます。
CDなどで小川のせせらぎの音を流すことなども有効です。耳鳴りを隠さない程度の小さな音で行うことが重要です。
3. 教育的カウンセリング(正しく知る)
「耳鳴りはなぜ起こるのか」という仕組みを正しく理解するだけでも、「得体の知れない怖いもの」ではなくなり、脳の不安や緊張が和らいでいきます。
耳鳴りを「消す」のは残念ながら難しいですが、「気にならなくなる」「今より良くなる」ことは可能です。
「意識しないように」と言われても難しい場合は、「(耳鳴はあるけれど)こんなものだな」と受け入れることも効果的です。
4. お薬の治療(サポート役として)
実は、耳鳴りそのものをピタッと止める「特効薬」はまだありません。
しかし、耳鳴りのせいで「眠れない」「不安でつらい」という場合には、その不安や睡眠を助けるためのお薬を処方し、心と体をリラックスさせるサポートをします。
💡 より精密な検査や専門的な治療が必要な場合(連携医療機関へのご紹介)
当院でできる治療やカウンセリングをまず丁寧に行いますが、以下のようなケースでは、患者様の安全を第一に考え、信頼できる高度医療機関(基幹病院や専門医療機関)へ速やかにご紹介いたします。
- 脳や耳の詳しい画像検査(MRIやCTなど)が必要と判断される場合
- 当院での加療でも改善が難しく、特殊な耳鳴検査やさらに専門的なアプローチが必要な場合
- 耳鳴りに伴う強い精神的なつらさがあり、心療内科・精神科などの専門医療が必要な場合
よくある質問(FAQ)
耳鳴診療ガイドライン 2019年版
難聴・耳鳴りの9割はよくなる 脳を鍛えて聞こえをよくする「補聴器リハビリ」 (著)新田 清一 (監修)小川 郁
今日の耳鼻咽喉科・頭頚部外科治療指針 第4版
