急性中耳炎(急に耳が痛くなるタイプ)

にわ耳鼻咽喉科クリニック
丹羽 正樹 副院長
愛知県犬山市で4代続く医師の家系として生まれ育ち、この故郷の医療に貢献します。
【所属・資格】
日本耳鼻咽喉科頭頚部学会 専門医(第13830号)
厚生労働省 補聴器適合研修会修了(第4230号)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医(登録番号 第7141号)
■急性中耳炎とは

急性中耳炎は、耳の奥(鼓膜の内側)にバイ菌が入り、急激に炎症が起きる病気です。
子どもにとって最も身近な耳の病気の一つで、3歳までに8割以上が経験するといわれています。
多くは風邪が原因となり、鼻やのどの細菌が耳の管を通って中耳に入り込むことで起こります。
激しい耳の痛みや、膿(うみ)が特徴です。
■症状
- 激しい耳の痛み
- 発熱
- 耳だれ(耳から出る膿)
言葉を話せない赤ちゃんの場合、激しく泣いたり、しきりに耳を触ったり、不機嫌になったりします。
夜中に急に耳を痛がる、耳を引っ張りながら激しく泣く、といった様子が見られたら、急性中耳炎の疑いがあります。
■原因
風邪などの細菌が、鼻やのどから耳管(耳と鼻をつなぐ管)を通って耳に入ることが原因です。
子どもの耳管は大人より 太く・短く・水平に近い ので、細菌が中耳に入りやすく、炎症を起こし、中耳炎になることが多いです。
風邪を引いたら、耳を痛がるそぶりがないか、特に注意してください。
■診察や検査
鼓膜の観察:顕微鏡や内視鏡などを使い、鼓膜の赤み、はれ、膿のたまり具合を見ます。
ティンパノメトリー:鼓膜に圧力をかけて、耳の中に膿や液体がたまっているか調べます。
鼻水や咳など他の症状があれば、あわせて診察を行います。
■治療
痛みや発熱がある場合は解熱鎮痛薬を処方します。
鼻の症状もある場合は鼻の吸引や吸入などを追加することもあります。
軽症の場合は自然と治ることも多いので数日間様子を見ますが、中等症以上の場合は抗生剤(抗菌剤)もあわせて飲んでいただきます。
重症の場合は鼓膜を切って膿を出す処置(鼓膜切開)を行うこともあります。
お薬だけで治るよう、早めの受診をおすすめします。
■ご自宅での対処:中耳炎になったときは
夜間などに発症した場合、緊急の受診は必要ありませんが、翌日の受診まではホームケアをおすすめします。
- 強く痛みを訴える場合
- 市販の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)を使う。(※ 必ず用法/用量を守ってください)
- 耳を冷やす(痛みが和らぐことがあります)
- 耳だれ(膿)が出る場合
- 外に垂れてきたものだけを優しく拭き取る
- 外に垂れてきたものだけを優しく拭き取る
- 可能なら鼻かみ/鼻吸い(鼻水吸引)を行ってください:鼻をすすると悪化することがあります
■予防:中耳炎にならないために
- 手洗いうがい
急性中耳炎は風邪がきっかけで起こるので、まずは基本の風邪の予防を。 - 鼻をかむ/鼻吸い(鼻水吸引)をする
鼻をすすると中耳炎になりやすいです。
鼻かみが難しければ鼻吸い(鼻水吸引)をしてあげましょう。
受診が可能であれば、鼻吸いだけでも気軽にご来院ください。 - 肺炎球菌ワクチンを接種する
発症や難治化・反復化のリスクを減らします。 - おしゃぶりをやめる、受動喫煙を避ける
おしゃぶりや受動喫煙は急性中耳炎のリスクと言われています。
良くある質問(FAQ)
参考文献:小児急性中耳炎ガイドライン 2024
今さら聞けない!小児のみみ・はな・のど診療Q&A Ⅰ巻
