のどの激しい痛み・つばが飲めない|扁桃炎・扁桃周囲膿瘍
のどの奥にある「口蓋扁桃(一般的に扁桃腺と呼ばれる部分)」に細菌が感染して強く腫れるのが急性扁桃炎です。 これがさらに悪化して扁桃の裏側に膿(うみ)が溜まると、扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍(のうよう)という、緊急を要する深刻な病気へと進行します。
膿瘍を形成している場合は膿を出すために処置が必要になることもあります。
また、炎症が波及し喉頭蓋(こうとうがい)が腫れると命にかかわることもあります。喉頭蓋を観察するためには耳鼻咽喉科での内視鏡検査が必要です。
そのため、のどの痛みは、のどの診察の専門家である耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。
犬山市羽黒にある当院(にわ耳鼻咽喉科クリニック)では耳鼻咽喉科専門医に加え、時間帯によっては小児科医も在籍しています。お気軽にご相談ください。
まずは緊急性をチェックしてみましょう。

にわ耳鼻咽喉科クリニック
丹羽 正樹 副院長
愛知県犬山市羽黒で4代続く医師の家系として生まれ育ち、この故郷の医療に貢献します。
【所属・資格】
日本耳鼻咽喉科頭頚部学会 専門医(第13830号)
厚生労働省 補聴器適合研修会修了(第4230号)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医(登録番号 第7141号)
危険なサイン|ひとつでもあればすぐに病院を受診することをおすすめします
- 唾液(つば)が痛くて飲み込めず。よだれを流している
- 口が開けづらい、開けられない
- どもったような、くぐもったような声がでる
- 呼吸をすると、のどのあたりから「ヒューヒュー」「ゼーゼー」のような音がする
- 苦しくて仰向けで寝られない
■急性扁桃炎・扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍|のどに白い膿がつく、つばが飲めない、発熱 など

急性扁桃炎は口蓋扁桃(こうがいへんとう)に細菌やウイルスが感染し炎症を起こしている状態です。これがさらに悪化して扁桃の裏側に膿(うみ)が溜まると、扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍(のうよう)という、緊急を要する深刻な病気へと進行します。
扁桃炎をきっかけに、喉頭蓋炎(こうとうがいえん)を引き起こすと命にかかわることがあります。
また、とても似た症状を起こす疾患として伝染性単核球症も治療方針が異なるため注意が必要となります
| 進行段階・病名 | のどの状態 | 主な症状 | 主な治療 |
| 急性扁桃炎 | 扁桃腺そのものが赤く腫れ、白い膿が付着 | 38度以上の発熱、つばを飲むときの痛み、全身のだるさ。 | 抗生物質や消炎鎮痛剤の処方、自宅での安静 |
| 扁桃周囲炎 | 炎症が扁桃の周囲の組織(隙間)にまで広がった状態。扁桃の周りの粘膜や口蓋垂(のどちんこ)が赤く腫れることもある。 | 痛みが非常に強く、左右どちらか片側ののどの強い痛み。 | 抗生物質の点滴治療が必要になることも |
| 扁桃周囲膿瘍 | 扁桃の裏側に膿が溜まってカプセル状に大きく膨らみます。口蓋垂(のどちんこ)が反対側に押し流されます。 | 唾液が飲めない、口が1〜2cmしか開かない、息苦しい、こもった声。 | 局所麻酔下の穿刺・切開排膿処置、抗生剤の点滴、場合により緊急入院。 |
扁桃炎と似ている注意が必要な疾患|のどが痛い
伝染性単核球症|20代前後に多い、急性扁桃炎に似ている疾患
主に20代前後の若い世代に多く発症する感染症です。
唾液を介して「EBウイルス」というウイルスに感染することが主な原因です。
主な症状: 強いのどの痛み、高熱、首のリンパ節の腫れ、強いだるさ(倦怠感)。
注意点: 原因がウイルスであるため、一般的な「抗生剤(抗菌薬)」は効きません。
特に、通常の細菌性扁桃炎でよく使われる「ペニシリン系」という抗生剤を誤って飲んでしまうと、全身に激しい発疹(皮疹)が出る特性があるため、自己判断での内服は非常に危険です。
急性喉頭蓋炎|つばが飲み込めないほどの痛み、鏡でのどをみても異常がないことも
食べ物や水分が気管に入らないように蓋をする「喉頭蓋(こうとうがい)」という部分が、細菌感染などで激しく腫れ上がる病気です。
最大の特徴: 鏡で見たり、普通の診察で口を大きく開けたりしても「のどは赤くない(異常が見えない)」のに、つばが飲み込めないほど猛烈にのどが痛いことです。
危険性: 腫れが強くなると空気の通り道(気管)を完全に塞いでしまい、窒息(息ができなくなる)して命に関わる緊急事態に陥ります。
声がこもる(含み声)、息が苦しいといった症状が出たら一刻を争います。
普通の診察では見えないのどの奥深くに位置するため、耳鼻咽喉科で内視鏡(ファイバースコープ)を使って直接観察し、迅速に診断・治療を行う必要があります。
その他|ガンや悪性リンパ腫など
ガン(中咽頭ガン)や悪性リンパ腫でも扁桃が腫れてみえることがあります。
■診察・検査|犬山市にわ耳鼻咽喉科クリニックでの方針
いつからどれくらいの痛みがあるか、口の開けづらさはないか、つばを飲み込めるか、食事はとれるか、発熱はあるか など確認します。
のどや首の腫れ、声が出ているか など診察をします。
のどの奥を診る必要がある場合は内視鏡検査(ファイバー)を行います。
必要に応じ採血など行います。
診断に準じて適切な治療を行います。
入院が必要と判断される場合は適切な高度医療機関に紹介します。
よくある質問(Q&A)
参考文献
・今日の耳鼻咽喉科・頭頚部外科治療指針 第4版
・新耳鼻咽喉科学 第11版
